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ソーシャルメディアに閲覧者をプールしよう

ソーシャルメディアに閲覧者をプールしよう

Web戦略において、なんでソーシャルメディアを使うのが効果的か?...まぁいろいろありますが、今回は、閲覧者をプールできるという点について書きましょう。

まず、Webサイト(ホームページ)の場合を考えてみましょう。
Webサイトを見に来る人の多くはきっと、検索エンジンかなにかでそのサイトを見つけ、アクセスしてきた人...ではありませんか? これはご自身のGoogle Analytics等のデータを確認してみましょう。
こういう方たちの多くは、自分にその時、そのことについて知りたいという動機があり、だから検索し、たまたまそのWebサイトを見つけて、よさそうと思ったから見に来た...ということと思います。

じゃあこの人たちは、この動機が満足された後、どうなるでしょう。
きっと大多数はそのサイトのことなど忘れ、もし再来する可能性があるとしても、再度その人に同様の動機が発生した時伊賀には考えにくいというのがおそらくは実情と思います。
また、多くはその時また検索して探すので、同様の動機が発生したとしても必ず再来してくれるという保証もありません。
さらには、その人がそのサイトを見たことは、その人以外に伝播することがありません。

つまり、Webサイトは原則的に一期一会になりやすく、どんなに頑張ってコンテンツ更新したとしても、継続的に何度も見てもらえる可能性は低い。そしてその行動も、その人限になりやすいということになります。
せっかく一度は接点ができたのに、ちょっともったいないなぁと思いませんか。

さてそれではソーシャルメディアはどうでしょう。
最初はきっと、誰か友だちが「いいね!」やコメントをしたり、リツイートしたものを見るというのが入口かもしれませんが、もしそこで、そのページやアカウントの「いいね!」メンバーやフォロワーになってくれたら、これは状況が変わります。

Facebookを例に取れば、「いいね!」メンバーになってくれた方には、あなたの更新情報が届きやすくなります。結果、いつでも最新の情報を繰り返し見ていただくことができる。
そのため、例えば、今日発信したAという情報には興味を持たなかった人が、明日配信するBという情報には興味を持つというようなことが起こり得ますし、そこからのアクションも期待することができます。
なによりも、その人の動機機会が過ぎた後でも、思い出してもらいやすくなるという点がうれしい。
そして、その人が「いいね!」やコメントをすれば、その人がそういうアクションをしたことで、その人の友だちにもその情報が表示されるようになる。
情報の拡散性という意味でも高い能力を持っているということになります。
しかもこの人たちは、一度「いいね!」したりフォロワーになると、なかなかそれを外さないという特性もある。つまりどんどん積み上げて増やしていくこともできるということになります。

Webサイトでは原則として一期一会ですからこの積み上げが難しい。
結果、オンシーズンには盛り上がったアクセス数がオフになると減少し、次のオンシーズンにはまた盛り上がる、というような定型の波を形成しますし、なんらかのPR露出があると上がるが、その効果がなくなるとまたその波が引いて元に戻るというようなことが起こります。

だったら、Webサイトに人を集めることを考えて、頑張ってPRにお金をかけたり、SEOにお金をかけるよりも、ソーシャルメディアに人を集めることにお金をかけた方が、その集まった人たちはしっかりと積み上がり、繰り返しのアプローチと情報拡散の分母を形成するようになると思いませんか?
そして、ソーシャルメディアを見出し的なコンテンツを出す場所として、その詳細情報をWebサイト側で記載しリンクを張る。
この方がよほど有効な手法だと思うんですが、いかがでしょう?

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主なコンテンツ内容
・序章:Web担当者の仕事
・第1章:設計 - 目的と役割を明確にする
・第2章:発注・見積り - Web制作会社を見極める
・第3章:制作 - 円滑なプロジェクト管理を行う
・第4章:ソーシャルメディア - Webサイトとの連動による相乗効果
・第5章:運用・効果測定 - Webサイトは公開してからが本番