よまいごと

なんで4拍子の曲がこんなに多い?

なんで4拍子の曲がこんなに多い?

音楽を聞く。昔ほどは聞かなくなったけど、特に運転しているときにはよく、聞く。
ふと、思った。
なんでみんな4拍子なんだろう。自分の曲も圧倒的に4拍子だもんなぁ...。
今世の中に流布している曲のほとんどが4拍子。逆に4拍子でない曲は本当に少ない。
でもなぁ...、クラシカルなジャンルには3拍子なんて普通にあるし、他の拍子も多種多様にある。60年代〜70年代のプログレなんて、平気で5拍子や7拍子とかあるけどなぁ。
で、思い出した。

以前NHKでやっていた坂本龍一さんの番組「スコラ」で、「踊ることを目的とした音楽の隆盛」なんてことを話してたっけ。
そっか、確かに強いビートで踊ろうと思ったら奇数拍子ってなかなか辛い。途中で変わられようもんならさらに辛い。そういえば、拍子がめまぐるしく変わるDream Theaterのライブに行ったとき、前の席で一生懸命首を振ってる奴が途中で拍子を見失って変なことになってたっけなぁ。そう考えると70年代ディスコ全盛時代のインパクトって大きかったのかもなんてことも思ってしまう(映画「ドリーム・ガールズ」でもそんな場面があったような気が...)。
逆に、そういう状況だとすればある意味チャンスかもしれない。4拍子じゃない曲を作るだけでも随分と個性的になりそうだ。
しかしそのまま変な拍子だけを取り入れると、これもまたマニアックで受け入れられにくい曲になってしまいそうだなぁ。特に奇数拍子はそのままやると、小節ごとに拍の裏表が逆になって乗りにくいことこの上ない。待てよ...7拍子とはいえ倍にすれば14拍。つまり偶数になる。5拍子も10拍。これを基準にフレージングしたら、4拍子じゃないくせに意外と踊れちゃうような曲が書けるかもしれない。だって3拍子だって、そのものズバリの3拍子(4分の3)の他に、8分の6にしちゃうという手がよく使われてる(ホントは違う拍子なんだけどね)。
この考え方でいくと、ちょっと倍数を変えてやるだけで、そのまま踊れる拍子の変化なんてのもつけられちゃいそうだ。
これはやってみると面白いかもしれない。今度やってみよう。
実は15年ほど前、クリムゾンシャアというバンドをやっている頃に一度チャレンジしてみたことがあるが実はできなかった。理由は自分の演奏力不足。そこを意識するあまり変な感じになっちゃってたんだな。でもこうして考えなおしてみると、拍の構造にもまだまだ唐突感が満載だったのかもなぁと思ったりする(まぁ当時は曲に変化を入れるギミックとして使うことがほとんどだったしなぁ...)。つまり作り方もまだダメだったのかもしれない。
ちなみに自分の曲と言えば3拍子もけっこう多い。例えば「シンクロ」「たいおん」なんかがそう。
実は70年代の歌謡曲とかって、けっこう3拍子も多かったんだよねぇ。

3拍子の例。
紫水勇太郎『シンクロ』。
https://itunes.apple.com/jp/album/shinkuro/id930042740?i=930042867
『シンクロ』はYouTubeでも聞けます。居待月時代のライブだけど。
http://youtu.be/PeHQrbT5Uac

(厳密には8分の6かもしれないけど)3拍子の例。
居待月『たいおん』。
https://itunes.apple.com/jp/album/taion/id834319168?i=834319209
『たいおん』もYouTubeで聞けます。これも居待月のライブだけど。
http://youtu.be/Pk8UQZTBoGo

(8分の6だけど)3拍子の例。
中島みゆき『時代』。
http://youtu.be/Ry_bpaKDcAo

(これも8分の6だけど)3拍子の例。
プリンセスプリンセス『M』。
http://youtu.be/EhQVAnq5jFE