写真のこと

鳥坂先輩とたわば先輩に教えてもらった

鳥坂先輩とたわば先輩に教えてもらった

実は写真に関する、ほんのちょっとした知識を最初に教えてくれたのは鳥坂先輩とたわば先輩だった。
それっていったい誰?...と思うのが普通の人。多分同世代でも知らない人が多いのではないかと思う。
この二人、1985年から1987年まで少年サンデーで連載されていたゆうきまさみ著「究極超人あ〜る」というマンガの登場人物。実はこのマンガ、主要な舞台は「光画部」といういわゆる写真部なのだ。
その中でこの二人は言う。

「トライXで万全。」
「これを4号から5号で焼いてこそ味がでる。」
「逆光は勝利。」
「世はなべて三分の一。」
「ピーカン不許可。」
「頭上の余白は敵だ。」
...これをリアルタイムで読んだ時にはいったいなんのことかさっぱり分からなかった(だからこの回についてはさっぱり笑えなかった)。
時が降って数年後。自分で写真を撮るようになってふと気づく。
「あ...トライXだ...。」
フィルムを買いに行った時、そこにそう書かれたフィルムがあった。
「あぁ、あれはフィルムのことだったのかぁ...。」
...ということはあのギャグは全部写真の撮り方ということか?
帰ってすぐ「究極超人あ〜る」を引っ張り出してバラバラとめくる(実は全部持っていた)。
おお! 確かに逆光は大好きだぞ! ピーカンで撮影するとロクなことにならないぞ!(明暗の差がありすぎて実は毎回手を焼いてます) 頭上に余白は...それは場合によるだろw
まぁ正直「世はなべて三分の一」だけはよく分からなかったんだけど、おそらくフレーミングのことかなぁと朧気に思いつつ、ついついそこからまた全話読破してしまった。そしてついつい、トライXを買ってしまったりした...まぁ、自分で焼いたりはできなかったので、お願いして4号で焼いてもらった...お店の人の苦笑いを今でも思い出す...その上できあがったものを見ても実は自分でもよく分からなかったり...で自分も苦笑い...。
実は今でも時々、撮影しているとこの言葉が頭をよぎる。そしてつい逆光側にまわってしまったり、頭上の余白が気になったりする...で、わざとめちゃくちゃ大きく空けてみたりして...。
そういう意味でこの二人は、シミズの写真に大きな影響を与えた大切な先輩なのだ...まぁ、こんな先輩が実際に自分の先輩だったから、かなりしんどいとは思うが...。さらに、このマンガの中でちゃんと写真についての言及があるのは、ほぼこの回だけという、考えてみれば、光画部が舞台じゃなくてもよかったんじゃないかという、恐ろしい作品だったりもするのだが...。
※画像は鳥坂先輩(左)とたわば先輩。

究極超人あ〜る
なんとKindle版も出てます。
このエピソードは何巻だったっけなぁ...けっこう後ろの方...8巻くらいだったかと。
http://www.amazon.co.jp/dp/B00ANHM2KG

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