写真のこと

広角にはまった理由

広角にはまった理由

こんなタイトルで書き始めようとして、実際なんでだっけな?...と思うという身も蓋もない展開。
考えてみたら、最初は望遠に魅力を感じていたように思う。
リコーのMiraiというカメラを使っていた頃、そのモーター式のズームで最大望遠にしては(...とここで気になってスペックを確認してみたら...135mmしかないのね)、撮りたい対象だけを切り取ってみたり、その背景がぼけてくれたりするのが楽しくて仕方がなかったような記憶が、ある。
でも、なぜかその後しばらくしてキヤノンEOS620を手にした時は、既に頭の中は広角だったんだよなぁ。

当時既にPR関係の仕事をしていた私は、その素材として撮影に立ち会うこともあって、場合によってはデザイナーとして絵コンテを描いて、カメラマンの方にこんな写真が欲しいというようなことをお願いしたりもしていた。その絵コンテの多くが広角だったんだよなぁ...なんでだろ、不思議だ。
そう言えば思い出すのは、当時いた会社の社員旅行でバンコクに行った時のこと。その時私はまだそれほど写真を撮ることに貪欲じゃなかったから、自分ではカメラを持って行かなかったが、そこはさすがにデザイン会社。何人もの同僚が思い思いのカメラを持って参戦していた。
その中の一人がけっこうキツイ広角のレンズを使っていたんだったっけ。あれは20mmくらいだったんじゃないかなぁ...。
そしてその写真がまた面白い。自分が肉眼で見てきたものとは明らかに違う、不思議な空間を写し取っていた。そしてその時、いろいろなスタッフが撮ったたくさんの写真の中で、彼女が撮った写真を一番気に入ったんだったっけ。
これが最初かも?
そう言えばその時現地で、実際にカメラを覗かせてもらった時にも衝撃を受けた。自分が斜めに立っているような不思議な感じ。物が遠くに見えるようで、いきなり自分に近づいてきているような錯覚。面白かった。
これが最初かも?
そう言えば「サムライフィクション」という映画が好きだった。
1998年に公開された映画。モノクロで、あちこちに面白い映像表現があって、そのストーリーや吹越満さん、布袋寅泰さん、神戸浩さん、夏木マリさん、緒川たまきさんらの素敵さもあって、もう何回も見た映画。
この中の広角表現がものすごく頭に残っていたということも考えられる(時期的にはこの映画の方がバンコク行きよりも前だ)。
いずれにしても広角は楽しい。ホント、ちょっといらずらな気分でいろいろな遊びが楽しめる。だから今もついつい広角中心になる。
そう言えば一時期メインで使っていたレンズがシグマ10-20mm F4-5.6 EX DC HSM / EX DC。これもお手頃価格の割には楽しめたなぁ...。しかしやっぱりちょっと暗いからか、上手く背景をボカしたい時にはまったく使えず、段々物足りなくなっていくんだよなぁ。で、EOS6Dを導入したら、もう完全にアウト。仕様で、周囲が蹴られちゃうので、使えなくなっちゃいましたとさ。
今は...欲しいレンズありますよそりゃ...でもちょっと高いんだよなぁ...ということで迷い中。
あ、これももちろん広角だけど。

写真は2010年に撮った宇都宮の枝垂れ桜。
この頃はこんなのばっか撮ってました。

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