ウェブのこと , ビジネスのこと

現場を知らないとズレます

現場を知らないとズレます

Web戦略を考えるにあたって、実は大切なのが現場の声をきちんと知るということだったりします。よくあるケースとしては、Web担当者が本社内の人間で、実は現場のことをあまりよく知らないままそのプロジェクトを進行してしまい、もっともお客様と接している現場の意識との間で乖離が生まれてしまうということ。これでは、おそらくそのWeb戦略の内容は表層的で薄いものとなってしまいますし、本当の魅力をきちんと伝えることができなくなってしまうということにもなりかねません。

で、お勧めするのが、企画段階から現場スタッフに参加していただき進行するチームによるWeb戦略立案。
え? そんなことをしたら、現場の文句ばかりが上がってきて、きちんと前向きな議論にならなくなっちゃうかもしれない?...そういうこともあるでしょうねぇ...。
そこで意味を成すのが、このWeb戦略の目的を明確にすること。この目的が明確に提示されていて、それがあなたの会社の業務やプロジェクトの目的に益するものになっていれば、それに貢献するのは、社員スタッフとしては当然の職務ということになりますから(もしくはそういうものだという定義をきちんとするといいんですけど)、もし、極めて各論的な、もしくは狭視眼的な発言が相次ぐ場合には、これに立ち返ってきちんと前を向いていただくという軌道修正が可能になります。
とはいえ、現場からの指摘は、どんな細かいことでも無駄ではありません。
そのWeb戦略そのものには直接益しない内容だったとしても、現場の考えやマインドを知るという意味では必ずなにかに役に立つ内容です。聞き手としては、そういった姿勢を保ち、いろいろな声を引き出せるように演出していきましょう。Web戦略の立案のためにヒアリングしてみたら、実はもっと大きな営業システム上のエラーが見つかって、それを改善したらとても業績が上がった、なんてことも起こり得るかもしれませんよ。
拙著「Web担当者 仕事としくみがわかる本 初めての見積りから制作・運用 SNS活用まで」では、その辺りのやり方も含めて書かせていただきました。 みなさん是非ご一読くださいませ。

「Web担当者 仕事としくみがわかる本 初めての見積りから制作・運用 SNS活用まで」
アマゾンからのお申し込みは [ こちら ]

著者:藤田拓人、清水 豊
単行本: 224ページ
出版社: MdNコーポレーション
発売日: 2015/4/27
価格 :2,160円(税込み)

主なコンテンツ内容
・序章:Web担当者の仕事
・第1章:設計 - 目的と役割を明確にする
・第2章:発注・見積り - Web制作会社を見極める
・第3章:制作 - 円滑なプロジェクト管理を行う
・第4章:ソーシャルメディア - Webサイトとの連動による相乗効果
・第5章:運用・効果測定 - Webサイトは公開してからが本番