ウェブのこと

Webサイトの役割を考える(1/3)

Webサイトの役割を考える(1/3)

Webサイト(ホームページ)には弱点があるということは、これまでも再三書いてきましたが、だからと言って、Webサイトはもう有効なメディアではないかというとまったくそうではありません。まだまだ使える、むしろWeb戦略の中心ハブとしての役割を充分に担えるメディアですし、逆に、これなしでWeb戦略を組み立てるためにはいろいろな工夫が必要になるなど、いろいろと一筋縄ではいかないことが増えますから、ないよりはある方が圧倒的に楽に戦略構築できる有用なメディアです。
・必ずしもWebサイトがなくてはならないということではありません。
・Webサイトがないなら、その役割を担う別のメディアの別の使い方を考える必要があるということになります。

それではなにが変わったのか。端的に言えば、Webサイトのメディアとしての役割が変わったということ。より明確に目的を絞り、なんのためのWebサイトなのかをしっかりと考えて作る必要が、今までよりもさらに重要になったということが言えるでしょう。
・今までもそれは重要だったんですが、Web環境の変化によって、それはさらに重要度を増したと思います。

そこで、Webサイトができること、Webサイトの長所について考えてみましょう。
まず、かなりの情報量を収録しておくことができます。しかもそれを、ある固定されたカテゴリの中にきちんと整理して置いておくことができる。
さらにそれら個々のコンテンツに対し、きちんと誘導する導線をカスタマイズして作ることもできる。
その上、他メディアで展開しているコンテンツやサービス、仕組みへの誘導や、そのコンテンツとの連動等々の、かなり凝った仕掛けを搭載することもできる。
つまり、とっても情報量を多く、しかも自由度高く作っていくことができるのがWebサイト最大の強みと言えるでしょう。

これだけ書くと、なにかもうWebサイトだけがあればすべて事足りてしまうようにも感じますが、しかしここでちょっと、閲覧者側のマインドを考えてみましょう。
あるサイトのTopページを開きました。そこにはたくさんのボタンが並び、とても多くのコンテンツが収納されていることが分かります。
さてあなたは、その中のどれをクリックすれば、自分の欲しい情報にもっとも早く到達できるかを、瞬時に判断することができるでしょうか。
人間、選択肢が多すぎると、そのどれを選べばいいのか判断がつかなくなり、結果判断することそのものを放棄してしまうという行動に移りがちです。つまり、大量の情報が搭載できるからといって、やみくもに大量の情報を収録すればいいというわけではないということ。そこに、Webサイトの役割を考えるヒントが隠されています。

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主なコンテンツ内容
・序章:Web担当者の仕事
・第1章:設計 - 目的と役割を明確にする
・第2章:発注・見積り - Web制作会社を見極める
・第3章:制作 - 円滑なプロジェクト管理を行う
・第4章:ソーシャルメディア - Webサイトとの連動による相乗効果
・第5章:運用・効果測定 - Webサイトは公開してからが本番